★作家森沢明夫がおすすめする千葉の旅は全25回目に突入。
今回は、1年を締めくくる「やぱちば」総集編!!
記事には掲載されないお蔵入り写真多数のため、
取材の過程で出会った千葉の“空”にフォーカスしてお届け!
森沢明夫とタッグを組んで千葉の様々な表情を切りとるのは写真家鈴木正美。
このスピンオフ企画は、写真を撮る鈴木の視点で綴ります。
千倉の夕空

青空が、ゆっくりやわらかく、とろっと変化する時間。
ふと見上げると、傾いたお日さまに向かって鯨が漂っていた。
三番瀬からの夕空

海からの風をたっぷり浴びながら、素敵な仲間と仕事を楽しんで。
振り返ると夕日が沈んで行く。
深い赤で全ての人をやさしく労いながら。
日蓮仏と空

いつの時代にも望まれる心の安寧。
低くなった太陽に照らされて。
空と電線のコントラストの中の聖人。
今を生きる。そんなことを思わずにはいられなかった。
南房総の涅槃仏

昼過ぎに着いた満徳寺。
5月の新緑をたたえる大きな木のそばで、涅槃像がゆったり横になっていた。
日差しに包まれた青空の下。
その背中の穏やかさに心が静かになった。
半月の館山

主基グラススタジオでガラスを吹いたあと、
外に出ると夜の帳が降りてきて。
静かな空を切り抜いたように
白い月がこちらを見ている。
切り絵のような月に1日を感謝した。
神輿が通る 佐原

キンと冷えた空気。舟のコタツで暖をとりながら静かな水面を滑って行く。
美しく整えられた川岸の、外灯に施された山車の切り絵が、2月の空に浮かんでいた。
GAKEのパノラマ

太平洋を臨む、海原と青空が一直線に並ぶ。他にはない広大な景色。
吹き渡る風。
この情景がいつまでも心を捉え、離さなかった。
※上記写真は「千倉の夕空」と同じ第15回に掲載しています。
見上げるといつもそこには千葉の空が広がっていた。さまざまに姿を変えながら、優しく見守ってくれる空。雲。太陽。
そんな空を見上げながら。
僕たちは旅して行く。
やっぱり千葉の空が好き!
★★★
次回の「やっぱり千葉が好き。」は2020年1月8日(水)にリリース!
乞うご期待!
写真/文:鈴木正美
クリエイティブ・ディレクター:重枝龍明
編集:西小路梨可(主婦の友社)

