ほっと、人、あんしん。京葉ガス

ともに With you 千葉

ほっと、人、あんしん。京葉ガス

presented by SHUFUNOTOMO

安くてつまみがうまい! 柏で横綱級の大衆酒処『達磨』

「何を頼んでも間違いなしの絶品揃いで、飲んで、食べてひとり3000円もいかない。

安くてうまい料理をつまみに酒が飲める、柏でナンバーワンの居酒屋だよ」

 

常連さんがそう口を揃えるのが、柏駅東口にある大衆酒処 達磨。

 

 

 

オープンしたのは、今から50年前の昭和44(1969)年のこと。

先代は店主・手計学さんの父で、当時は苗字の『手計』を店名にしていたそう。

 

高校を卒業した後、専門学校で調理師の免許を取得した手計さんは、

東京・築地の4丁目にある魚料理を専門とする高級日本料理店で

料理人としての腕を磨くため、住み込みで修業。

『うちへ戻ってこい』という父のひと言で、

達磨の厨房に入ることになったのが昭和60(1985)年だったという。

 

 

 

この道36年のベテラン料理人、店主の手計さん

 

 

 

「その頃に親父が店名を『達磨』に改名しましたが、

業態としては開店当初から変わっておらず、ずっと居酒屋です。

敷居の高くない店としてやっていきたいというのは先代からの思いで、

代替わりしてからもそれは変わっていません」

と、手計さん。

 

その言葉どおり、店内に掲げられたメニューには

120円~400円前後のつまみがずらりと並ぶ。

 

 

 

メニューの多さも自慢

 

 

 

この日の朝、市場の生け簀で仕入れた朝締めのカンパチの刺身が380円。鮮度のよさが際立つプリプリの食感

 

 

 

経験と目利きで素材を仕入れているため、

いいものを見合った価格で手に入れられるのが、

おいしいつまみを低価格で提供できる秘訣だと言うが、

あまりの太っ腹ぶりに採算がとれるのか、こちらが心配になってしまうほど。

 

率直に尋ねると、手計さんは心意気をこう語る。

 

「趣味に近い感じになっちゃっていますかね(笑)。

店に来ていただけるだけでもありがたいと思っていますので、

お客さんに喜んでいただければ、それが一番。

手間賃はそんなにいただいていません」

 

うまい魚には、素材の持ち味を生かし、手をかけすぎずシンプルに。

季節感を出せるように工夫するのも、手計さんのモットーだという。

 

 

 

ファンの多い人気メニュー、なめろう。その日に仕入れによって魚がかわり、この日はアジ1尾をまるまる使用。アジのなめろう450円

 

 

 

クイックメニューの甘えび醤油漬け200円とにんにく玉子120円。チューハイは330円

 

 

 

居酒屋というと、開店の少し前から厨房が動き出すように思われがちだが、

この日も朝食前には市場へ出かけて仕入れを済ませ、

午前中から仕込みを始めているというように、手計さんの朝は早い。

 

「そこまで仕込みに時間をかけるようなことをしているのは、

時代遅れなのかもしれないですけどね。

店が営業している時間より、仕込みの時間のほうが長いくらいです。

真空パックやレトルト食品を上手に取り入れることもできるのでしょうけど、

うちはほら、電子レンジがないんですよ(笑)」

 

 

 

1尾のマグロからひとつしかとれない顎を使った定番メニュー、マグロのあご揚げ380円。煮たり、焼いたりするより、揚げるのが一番うまいということにたどり着いたという

 

 

 

人気メニューのひとつ、大ぶりで肉厚な常磐ものの大穴子を使った、その名も穴子ぐるぐる580円。白焼きなのでわさび醤油との相性抜群。甘醤油をつけていただくと、蒲焼き風に

 

 

 

いつも買い付けに行く市場の魚屋は

変わり種の素材や珍しい素材が入ると、

達磨のためにキープしてくれていることが増えたと笑う手計さん。

 

「サプライズ的な素材をどう調理するかは料理人の腕次第ですからね。

僕は勉強だと思って、買ってきちゃう。

そして、どう調理しようかと、楽しみながら新作に挑んでいます。

そういう素材を使った品は、原価で提供することもあり、

常連さんにも喜んでいただいています」

 

 

 

サクサクに揚がった白エビのかき揚げ380円

 

 

 

人気の変わり種メニュー、マグロのめだま焼き380円。醤油ベースの味付けで、肉をいただいているようなボリューム感。コラーゲンやDHAたっぷり

 

 

 

常連さんのなかには、毎日、店に来てくれる人もいれば、

仕入れ先の市場から来ている人もいるといい、

サプライズメニューは、お客さんの楽しみになっているよう。

 

「同じメニューばかりだと、お客さんも飽きちゃいますからね。

僕自身も飽きっぽいほうなので、チャレンジでいるくらいがちょうどいい」

 

と、手計さん。

 

 

 

日本酒好きの手計さんが飲みたいと思った銘柄をセレクト。

お客さんにはフルーティー系が人気だという

 

 

 

奥様が一緒に厨房に入る週末は韓国の家庭料理も楽しめる。

国際色豊かなメニューを展開しているのも、達磨のお楽しみ

 

 

 

そして、もうひとつ、常連客の楽しみになっているのが、

手計さんの長男で大相撲の幕下・琴手計(現:琴勝峰、佐渡ケ嶽部屋)と、

兄の背中を追って、相撲を始めた次男の太希くんの活躍だ。

太希くんは「第9回白鷗杯」の中学生の部で自身初の全国大会決勝に進出。

惜しくも優勝は逃したものの、中学卒業後は高校に進学し、

プロ入りを視野に入れながら、日夜稽古に励んでいるそう。

 

期待の若手力士として注目されている琴手計と、弟の太希くん。

彼らの活躍をわが子や親戚の子のことのように喜ぶ常連客にとって、

酒の肴は尽きることがない。

 

 

 

【大衆酒処 達磨】

〒277-0021

千葉県柏市中央町7-16

JR柏駅から徒歩6分 柏駅から約450m

TEL:04-7163-6130

営業時間:月〜土17:00-23:00

定休日:日・祝

駐車場:なし

 

※2019年6月時点の情報です(2019年10月四股名変更)。

 

 

 

写真   森安照

取材/文 小山まゆみ