「千葉県民で知らない人はいない」といわれる、超大型アミューズメント施設「大慶園遊園地」。昔ながらのゲームセンターかと思いきや、野球場にバッティングセンター、ゴーカート、ビリヤード場、カラオケなど定番娯楽がフルラインナップ! ゲームセンターというより「遊園地」として、40年近くも地元民に愛されてきました。SNSでは「超アメリカンな写真が撮れる」スポットとして話題に! 今や撮影を目的として県外から来る人もいっぱいだそうです。

まさに『ビバリーヒルズ高校白書』! 放課後、キャンパス内でバスケを楽しむ登場人物そのものではありませんか。ここが市川市内にあるアミューズメント施設のバスケットコーナーだと誰が信じるでしょう。

SNSで「大慶園」と検索すると、よく出てくるのがこの壁。人気の撮影スポットでもあるこちらは、バッティングセンターやクレーンゲームなどが入る建物です。アイスクリームやポップコーンを片手に撮影し「♯アメリカ旅行中」とハッシュタグをつけても、これ、バレないかも……?

あちらこちらの壁に、思わず写真を撮りたくなるアメリカンなペインティングが施されています。しかし、これらは決してSNS映えを狙ったものではないんです。レトロアメリカン好きのオーナーの趣味で、20年前からこのスタイル!

広大な敷地にいくつもの建物が点在する、特徴的なつくりの大慶園。約40年前の創業当時は、3面の野球場を運営する企業でした。その後、野球場の1面だけを残して倉庫業を始めることに。その倉庫を再利用してアミューズメント施設をつくっているため、今のような姿になりました。天井が高いという利点を生かし、さまざまな装飾で訪れる人を楽しませています。

ちょっと人目につきにくい場所にもアメリカから取り寄せた古い看板などがさりげなくレイアウトされていて、味のある一画に。しかも、大慶園自体への入場は無料なので撮影し放題!


園内や駐車場などいたるところに、戦闘機の部品やアメ車など貴重なものが飾られています。これらもオーナーのコレクション! 「お客さまにいつも新鮮さを感じていただけるよう、定期的に配置を変えたり、壁も塗り直したりと模様替えしています」とのこと。

園内でいちばん大きな建物の中には、なんとゴーカート場が! 使用する車も、アメリカから輸入するというこだわりよう。吹き抜けになった天井部分には、映画に出てくるようなガンシューティングやヘリコプターが。ここでは日中でも、まるで夜のような雰囲気の写真を撮ることができます。

圧巻のビリヤード場。整然と並ぶビリヤード台の多さに驚かされるとともに、ひとつひとつの台上に配置された照明の見事さに思わずため息が出ます。この照明はもちろん、革張りのソファや所々に飾られた雑貨などもアメリカから取り寄せたもの。60年代のプールバーそのものの空間は、数々のCMやミュージックビデオ、ファッション誌の撮影にも使われています。
24時間営業の大慶園遊園地。夜はLED照明でライトアップされており、昼とはまた違った雰囲気の撮影が楽しめます。駐車場も無料なのがうれしい! 平日の昼間や20時過ぎは比較的来園者が少なく、撮影に適した時間帯です。ビリヤード場は平日は18時から、土・日・祝は13時からの営業。詳しい営業時間はホームページでご確認を。
大慶園
千葉県市川市大町358番地
取材・文/植木淳子
撮影/貴田茂和

